《幾何学》理系学生が測地的曲率ベクトルを解説する

大学数学

測地的曲率ベクトルを幾何学的に理解する

測地的曲率ベクトルを導出する

空間内の曲面p(u,v) 上の曲線p(s) = p(u(s),v(s))  \kappa_g(測地的曲率)を s=s_0となる点  p_0 = p(s_0)で求める。その為に曲面の p_0での接平面にp(s) を正射影して得られる平面曲線 q(s)を考える。
曲面に対するp_0 での
$$ p(s) = q(s) + (p(s)\cdot e)e $$

と書くことができる。この式は以下のようにして説明できる。

q(s) を使って p(s)を表す場合、q(s)  p(s)の差はe 方向成分の差であり、この差を実数\alpha を使って表現するp(s)は以下のように表すことができる。

$$ p(s) = q(s) + \alpha e $$

\alphaは以下のように導出できる。

\begin{eqnarray*}
p(s) \cdot e &=& q(s) \cdot e + \alpha (e \cdot e) \\
p(s) \cdot e &=& 0+ \alpha (e \cdot e) \\
p(s) \cdot e &=& \alpha
\end{eqnarray*}

では次に測地的ベクトルと法曲率ベクトルを求める為に q(s_0)を2回微分する。

\begin{eqnarray*}
p^{\prime}(s_0) &=& q^{\prime}(s_0)+(p(s_0) \cdot e)^{\prime} e+(p(s_0) \cdot e) e^{\prime} \\
&=& q^{\prime}(s_0)+(p^{\prime} (s_0)  \cdot e +p(s_0 ) \cdot e ^{\prime}) e+0 \\
&=& q^{\prime}(s_0)+(p^{\prime}(s_0) \cdot e) e \\
&=& q^{\prime}(s_0)
\end{eqnarray*}

p^{\prime}(s_0) は正接面方向を表すベクトルなのでp^{\prime}(s_0) \cdot e = 0 となります。

\begin{eqnarray*}
p^{\prime}(s_0)&=& q^{\prime}(s_0)+(p^{\prime}(s_0) \cdot e) e \\
p^{\prime \prime}(s_0) &=&q^{\prime \prime}(s_0)+\left(p^{\prime}(s_0) \cdot e\right)^{\prime} \cdot e+0 \\
&=&q^{\prime \prime}(s_0)+\left(p^{\prime \prime}(s_0) \cdot e+p^{\prime}(s_0) \cdot e^{\prime}\right) e \\
&=&q^{\prime \prime}(s_0)+\left(p^{\prime \prime}(s_0) \cdot e\right) e
\end{eqnarray*}

p^{\prime \prime}(s_0) と測地的曲率ベクトルk_g k_n の定義式p^{\prime \prime}(s_0) = k_g + k_n を比べると

\begin{eqnarray*}
k_g &=& q^{\prime \prime}(s_0) \\
k_n &=& (p^{\prime \prime}(s_0) \cdot e) e
\end{eqnarray*}

測地的曲率の表すもの

ある空間曲線c(s)が存在するとします。s は弧長パラメータです。ここで
$$ C^{\prime}(s) = e_1(s)$$
として定義します。弧長パラメータを取っているので、e_1(s) の大きさは1です。このe_1(s) を90°反時計周りに回転させたものをe_2(s) として定義します。このとき平面曲線C(s) に対して、
$$ \kappa (s) = e_1 ^ {\prime} (s) \cdot e_2(s) $$
この\kappa (s)  C(s)の曲率として定義します。この式の両辺にe_2(s) を掛けると
$$ C^{\prime \prime}(s) = e_1 ^ {\prime} (s) =  \kappa (s) \cdot e_2(s) $$
となります。よってこの定義から q^{\prime \prime}(s_0)の長さは
$$ q^{\prime \prime}(s_0) = \kappa (s) \cdot e_2(s) $$
であるから q^{\prime \prime}(s_0)のベクトル成分はe_2(s_0) であり、スカラーは平面曲線q(s) の点q(s_0) における曲率に該当します。

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