【電気電子工学】直流分巻電動機の動作原理・特性を簡単に解説

電気電子工学

直流分巻電動機の原理

直流電動機とは

直流電動機(ちょくりゅうでんどうき、英語:DC motor)は、直流を入力とする電動機(モーター)である。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

https://ja.wikipedia.org/wiki/直流電動機

他には固定子の界磁巻線が磁界を生成、回転子の電機子巻線に電流が通電すると、フレミングの左手の法則によって電機子巻線に電子力が発生、回転する装置のこと。

出力に関して

電動機の出力はトルクτ[N-m]と機械的角速度\omega_m = {2\pi n}/60 [rad/sec]の積で定義される。

$$
P _ { o u t } = \omega _ { m } \tau [ \mathrm { W } ]
$$

 

電機子抵抗を無視して考えると、電機子に発生する逆起電力Eは\omega_mと磁界φに比例する。

 

$$
E = K \omega _ { m } \phi = K \phi N = p \omega _ { m } M I _ { f } [ \mathrm { W } ]
$$

 

N:回転数

p:極対数

M:界磁コイルと電機子コイル間の相互インダクタンス

I _ { f } :界磁電流

 

が成立する。

 

電機子内に流れる電流の角周波数ωはp\omega_mとなり

これを機械的速度と呼ぶ。

 

電機子に発生する逆電力Eと電機子抵抗I_aの出力は、電動機の出力に等しい。

 

$$
P _ { o u t } = E I _ { a } = p \omega _ { m } M I _ { f } I _ { a } [ \mathrm { W } ]
$$

よってトルクは

$$
\tau = \frac { P _ { \text {out} } } { \omega _ { m } } = \frac { E I _ { a } } { \omega _ { m } } = p M I _ { f } I _ { a } [ N g n ]
$$

 

よってトルクは極数に比例することがわかる。

また極対数pと相互インダクタンスMの積を直流機定数という。

直流機の種類

電動機は負荷の変化によって回転数が変化するという特性をもつ。

直流電動機の場合、界磁巻線の結線方式によって特性が変化する。

 

代表的な結線方式は以下の3点である。

 

1.他励直流電動機:界磁巻線電流を別電源から供給する

2.直流分巻電動機:界磁巻線を電機子と並列に結線する

3.直流直巻電動機:界磁巻線を電機子と直列に結線する

 

分巻特性

定速度で回転し、定電圧を保持する特性

直巻特性

負荷が大きい始動時は大きなトルクを発生。負荷が軽くなると高速回転をする変速度・変電圧を保持する特性

分巻特性と直巻特性の特徴表

他励直流電動機

直流分巻電動機

直流直巻電動機

分巻特性(定速度・定電圧)

直巻特性(定速度・定電圧)

 

他励直流電動機

直流分巻電動機

直流直巻電動機

巻線の種類

細い線

細い線

太い線

巻き数

多い

多い

少ない

抵抗値

大きい

大きい

小さい

励磁電流

小さい

小さい

電機子電流

大きい

直流機の励磁形式

直流機は界磁巻線の結線(励磁方式)の違いにより、分巻、複巻、直巻の3種類がある。

 

分巻:界磁巻線と電機子回路を並列に接続、電機子電圧によって界磁電流を供給

直巻:電機子回路と界磁回路を直列に接続、界磁巻線に電機子電流と同じ界磁電流を通す

複巻:分巻と直巻を組み合わせたもの

速度特性

大学の実験結果を利用して、分巻直流電動機の特性を考察する。

 

$$
V = E \pm r _ { a } I _ { a }  (1)
$$

 

始動電流

(1)式を変換して、電機子電流を求める。

$$
I _ { e } = \frac { V – E } { r _ { a} }   (2)
$$

 

始動時にはE = 0となる為、端子電圧Vが大きいと装置を熱で痛める可能性がある。よって抵抗を追加することでr_aを大きくすることでI_eを1~2倍に収める必要がある。

 

速度特性

電動機の回転数をN[rpm]、磁束をφ[Wb]、定数をKとすると

$$
N = \frac { V – I _ { a } r _ { a } } { K \phi } = \frac { V – I _ { a } r _ { a } } { K ^ { \prime } I _ { f } } (3)
$$

電機子抵抗(r_a)が小さければ速度Nは電圧Vに比例し、界磁電流I_fには反比例することが式からわかる。

 

抵抗制御法

方法:端子電圧Vを変える

直流では変圧器が使えない為、抵抗器で分圧することで電圧を変化させる。界磁電流を一定とした場合、主磁束も一定、電機子電流も回転数が増加するため一定となる。

 

$$
\tau = \frac { P _ { \mathrm { out } } } { \omega _ { m } } = \frac { E I _ { a } } { \omega _ { m } } = p M I _ { f } I _ { a } [ N g n ]
$$

 

より、トルクは主磁束と電機子電流に比例する為トルクが一定の定トルク制御となる。

 

 

界磁制御法

方法:界磁電流I_fを変える

界磁調整器を用いて界磁電流を変化させる。(3)の式の分母に注目する。K \phi \quad = K ^ { \prime } I _ { f }より、界磁電流が大きいと主磁束も大きくなり、端子電圧Vが一定であれば回転数が低下する。よって回転数が小さい時はトルクが大きくなり、回転数が大きいときはトルクが小さくなる。端子電圧は一定であるので定出力制御という。

 

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