KATUBLO
2018年12月01日

【電気電子工学】変圧器のL型等価回路について解説

こんにちは。KATUOです。今回は大学の課題ででてきたL型等価回路について解説していこうと思います。

 

L型等価回路の知る上での前提知識

変圧器とは

変圧器(へんあつき、transformer、Voltage converter)は、交流電力の電圧の高さを電磁誘導を利用して変換する電力機器・電子部品である。変成器(へんせいき)、トランスとも呼ぶ。電圧だけでなく電流も変化する。

引用:「変圧器」

https://ja.wikipedia.org/wiki/変圧器

 

等価回路とは

特性計算の便宜上、一次と二次との回路を結合し、単一回路として表したもの。

変圧器は鉄心中の磁束による電磁的結合によって一次と二次の回路を結合し、電力を伝達する機能をもつ機器であるため、一次側と二次側とを一つの回路で表すことによって、出力、損失、効率、電圧変動率などがこの回路すなわち等価回路から算出できる。等価回路には励磁回路の扱い方によって精密等価回路せいみつとうかかいろ(T形等価回路がたとうかかいろ)と簡易等価回路かんいとうかかいろ(L形等価回路がたとうかかいろ)とがあり、理論的には精密等価回路の方が正しいが、計算の便宜上、通常、簡易等価回路が用いられる。図に一次側換算の簡易等価回路(L形等価回路)を示す。

引用:「等価回路」

https://em.ten-navi.com/dictionary/2763/

 

出力、損失、効率、電圧変動率を求めるためんいん作られた簡易モデルと考えて良さそう。

 

L型等価回路の理論

変圧器は磁路(磁束の通過する経路)を形成する鉄板中の損失を無視すれば、相互インダクタンスMで一次と二次回路が結合された電気回路で表すことができる。この回路をL型等価回路と定義します。

 

L型等価回路の回路図

 

 

(*左側が一次回路, 右側が二次回路)

 

r:コイルの抵抗

x:コイルのインダクタンス

a:巻線比

[math]Z_l [/math]:負荷

[math]b_0 [/math]:セサプタンス

[math]g_0 [/math]:コンダクタンス(鉄損を表す)

 

L型等価回路の無負荷試験

無負荷試験とは

変圧器の無負荷損やその他の定数などを測定するために行う実験。

 

二次巻線を開放(電流を流れないようにする)して、一次巻線に通電する試験。I’2に電流が流れないので、励磁電流、I0のみ流れます。すなわち入力電力は全て[math] g_0[/math]の部分で消費されます。

 

励磁コンダクタンス

$$
g _ { 0 } = W _ { 0 } / V _ { 0 } ^ { 2 }
$$

励磁セサプタンス

$$
b _ { 0 } = \sqrt { \left( I _ { o } / V _ { 0 } \right) ^ { 2 } – g _ { 0 } ^ { 2 } }
$$

の式で求めることができます。

 

L型等価回路の短絡試験

短絡試験とは

一方の巻線端子を短絡し、他方の巻線から定格周波数の定格電流が流れるような電圧を加えて行う試験。短絡試験は通常、一次側(高圧側)から行い、一次側に定格周波数の低電圧を加え、これを徐々に上昇させながら一次電流と入力を測定する。一次電流が定格電流I1nとなったときの入力Psは負荷損を示し、このときの入力をインピーダンスワットという。このときの電圧計の読みVsはインピーダンス電圧電圧を示す。

引用:「短絡試験」

https://em.ten-navi.com/dictionary/2777/

 

二次巻線の端子を短絡して、二次巻線側の回路に通電する試験。よって励磁電流はほぼゼロになるので無視できる。また入力電圧はr1+r’2の部分で消費される。よって

 

$$
r _ { 1 } + r _ { 2 } ^ { \prime } = W _ { s } / I _ { 1 n } ^ { 2 }
$$

$$
x _ { 1 } + x _ { 2 } ^ { \prime } = \sqrt { \left( V _ { 1 s } / I _ { 1 n } \right) ^ { 2 } – \left( r _ { 1 } + r _ { 2 } ^ { \prime } \right) ^ { 2 } }
$$

 

V1sは一次電流が定格電流I1nになるように低く調整されたものです。

 

L型等価回路で損失を求める

無負荷試験と短絡試験を行うことで、各パラメータが求められました。これは実は変圧器の主要な損失、鉄損と銅損をもとめたことに等しいんです。一応簡単に各損失をまとめておきます。

 

鉄損

磁路を構成する鉄心中に生じる損失。鉄心=ヒステリシス損+鉄心中の渦電流損 であらわすことができる。

 

銅損

一次巻線、二次巻線の導線中の抵抗で生じる損失

 

 

L型等価回路で電動変動率を求める

電動変動率とは

電圧変動の全負荷時受電端電圧に対する割合をいい、通常%値で表す。

 

変圧器の電圧変動率は小さいほどよく、これが大きいと、電動機出力、電灯の光度、寿命などに悪影響を与える。電圧変動率の数値は大容量のものが2〔%〕以下で、50〔kV⋅A〕以下の小容量のものは3〔%〕以下になるよう規定されている。

 

引用:「電動変動率」

https://em.ten-navi.com/dictionary/2530/

 

 

一次側のコイルの端子電圧が一定であった場合でも、負荷電流の大きさの変化により二次コイルの端子電圧が変化する場合があります。このような場面において、電圧変動率を用いると計算で求めることができます。

 

電動変動率を求める

一次回路の定格電流と定格電圧を用いて、定格インピーダンスを求める。

$$
Z _ { f } = V _ { 1 n } / I _ { 1 n }
$$

 

パーセント抵抗低下

$$
q _ { r } = \frac { r _ { 1 } + r _ { 2 } ^ { \prime } } { Z _ { f } } \times 100 \quad [ \% ]
$$

 

パーセントリアクタンス降下

$$
q _ { x } = \frac { x _ { 1 } + x _ { 2 } ^ { \prime } } { Z _ { f } } \times 100 \quad [ \% ]
$$

 

パーセントインピーダンス降下

$$
q _ { z } = \sqrt { q _ { r } ^ { 2 } + q _ { x } ^ { 2 } } \quad [ \% ]
$$

 

以上により電動変動率を求めることができます。

$$
\varepsilon ; q _ { r } \cos \varphi + q _ { x } \sin \varphi \quad [ \% ]
$$

 

いかがでしたでしょうか?大学のレポートとかに役立てたりできればなと思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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プロフィール

@KATUO

現在都内私立大学に通う大学4年生。大学では電気電子工学を専攻。大学2年の夏頃に、プログラマーの長期インターン募集の広告が目に止まり、独学でプログラミングの学習をスタート。この時期からプログラミングにどハマりし、現在までに「AIスタートアップ」「Webマーケティング会社」でエンジニアとしての業務に没頭してきた。

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