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2018年11月12日

【電気電子工学】三相誘導電動機の等価回路について解説

こんにちは。KATUOです。今回の記事では大学の実験で扱った、三相誘導電動機の等価回路について解説していこうと思います。

 

三相誘導電動機の原理

↑の動画で説明されています。

 

 

三相誘導電動機の種類

三層誘導電動機には大きく分けて2つのタイプがあります。1つ目がカゴ型三層誘導電動機、2つ目が巻線型三層誘導電動機の計2つの種類があります。ではそれぞれの特徴ついて簡単に解説していきます。

カゴ型三層誘導電動機

単相誘導電動機と異なり、三相交流だけで回転磁界を発生させることができ、回転磁界をつくるための装置が不要。
三相電源のうち、二極を入れ替えることで正転と逆転を切り替えることができる。
巻線形三相誘導電動機や整流子電動機と比べた場合、

構造が単純で安価である。
回転子に絶縁部がなく高熱に耐えるので高速域の過負荷に強い。
ブラシやスリップリングのような摩耗・接触通電部分がないため、保守が簡単で堅牢(数年間の連続運転が可能)。
反面、始動トルクが小さく回転速度の調整範囲が狭い。
巻線形誘導電動機に比べ、始動トルクが小さく、大型機では始動時の突入電流を抑制するための始動装置(後述)が必要。

 

引用:「かご形三相誘導電動機」

https://ja.wikipedia.org/wiki/かご形三相誘導電動機

 

簡単にまとめると三相交流によって磁界の回転を実現し、カゴのような形をした回路を配置した電動機のタイプになります。このタイプの特徴としてはは三相交流だけで磁界の回転を実現できる、構造が単純な為安価である、などの特徴があります。一般的にはこのカゴ型三層誘導電動機が採用されています。

 

巻線型三層誘導電動機

単相誘導電動機と異なり、三相交流だけで回転磁界を発生させることができ、回転磁界をつくるための装置が不要。
三相電源のうち、二極を入れ替えることで正転と逆転を切り替えることができる。
巻線形三相誘導電動機や整流子電動機と比べた場合、

構造が単純で安価である。
回転子に絶縁部がなく高熱に耐えるので高速域の過負荷に強い。
ブラシやスリップリングのような摩耗・接触通電部分がないため、保守が簡単で堅牢(数年間の連続運転が可能)。
反面、始動トルクが小さく回転速度の調整範囲が狭い。
巻線形誘導電動機に比べ、始動トルクが小さく、大型機では始動時の突入電流を抑制するための始動装置(後述)が必要。

 

引用:「誘導電動機」

https://ja.wikipedia.org/wiki/誘導電動機

 

簡単にまとめると、三層結線の巻線型回転子というものを外部回路に接続することによって構成されるが巻線型三層誘導電動機です。このタイプの特徴としては指導特性に優れている。保守管理の面で不利。などの特徴があります。費用対効果が悪い為か、カゴ型三層誘導電動機よりもマイナーな存在になっています。

 

 

三相誘導電動機の原理の簡単な説明

固定子に多相交流を供給することで、固定子に回転磁界を発生させる。

この回転磁界により、回転子と固定子の間にフレミングの力が発生し、回転磁界が回転する方向に回転子が回転するという仕組み。

↑簡単なイラストを書いてみました。外側の固定子が回転磁界を作り出し、それによって中の回転子が回転するといったイメージです。

 

 

三相誘導電動機の等価回路

この固定子と回転子の関係は変圧器の1次と2次の関係に類似しているため、以下のような等価回路で表せる。(固定子を一次、回転子を二次として考える。)

 

 

 

↑の等価回路は1相分を表したモデルとなります。

 

右端の抵抗値(ここでは機械出力)に含まれるsはすべてという。

回転磁界に対する、回転速度を表す。

ちなみに、回転磁界の回転数を回転対象が上回ることはない。

 

$$
S = \frac { N _ { s } – N } { N _ { 3 } } \times 100[%]
$$

 

Ns:回転磁界の回転速度(同期速度という)

N:回転子の回転速度(電動機の回転軸の回転速度)

 

同期速度は以下のように表せる。

$$
N _ { s } = \frac { 120 f } { p }
$$

p:磁極の数

f:交流電圧の周波数

 

で求められる。

 

三相誘導電動機の無負荷試験

s≒0の時の状態。回転機によって発生する、わずかな機械損のみを考慮するのでsが0に限りなく近い時の状態を作り出すことを無負荷試験と言います。

 

 

右端の回路はショートしているのでI0の電流のみ流れます。(この電流を励磁電流という)

この時、供給電力をVmとして以下のように指標を定義します。

 

$$
Y _ { 0 } = \frac { I _ { 0 } } { \frac { V _ { m } } { \sqrt { 3 } } } [s]
$$

$$
G _ { 0 } = \frac { 1 } { R } = \frac { W _ { 0 } } { V _ { m } ^ { 2 } } [s]
$$

$$
W = V 1 = \frac { V ^ { 2 } } { K }
$$

$$
R = \frac { V ^ { 2 } } { W }
$$

 

 

Y:アドミタンス:電流の流れ易さを表す。(大きければ流れ易い)

G:コンダクタンス:アドミタンスの実部に該当。

B:セサプタンス:アドミタンスの虚部に該当。(交流回路において位相を変化させる要素)

Vmを√3で割っている理由は、図の回路では1相のみで考えているからです。

 

アドミタンス、コンダクタンス、セサプタンスなどは以下の関係があります。

$$
Y = G + j B
$$

$$
B = \sqrt { Y ^ { 2 } – G ^ { 2 } }
$$

 

三相誘導電動機の拘束試験

s=1の状態。電動機が回転しないように回転軸を固定します。つまりN=0。これは機械的出力が0であり、変圧器が短絡(ショート)した状態とも言えます。このような状態を作り出す試験を拘束試験と言います。

 

 

 

Vs:線間電圧

Is:定格電流(拘束)

Ws:三相入力

 

とすると、以下の式が成り立ちます。

 

$$
z _ { s } = \frac { \frac { V _ { 2 } } { \sqrt { 3 } } } { I _ { s } } [Ω]
$$

$$
R = \frac { W _ { s } } { 3 I _ { s } ^ { 2 } } [Ω]
$$

$$
x = \sqrt { \mathbf { z } _ { s } ^ { 2 } – R ^ { 2 } } [Ω]
$$

 

線間電圧を√3で割るのは線間電圧を1相の電圧に戻す為です。

 

$$
W = 3 I _ { s } R
$$

 

3を掛ける理由は入力電力は三相である為、1相の分の電力を3つ足し合わせないといけないからですね。

 

いかがでしたでしょうか?少しでも三相誘導電動機の等価回路について解説しました。レポートなんかに役立てていただければなと思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
SNS等でのシェアが頂ければ幸いです!

プロフィール

@KATUO

現在都内私立大学に通う大学4年生。大学では電気電子工学を専攻。大学2年の夏頃に、プログラマーの長期インターン募集の広告が目に止まり、独学でプログラミングの学習を開始。現在は「ToC向け大規模サービスを運営するメガベンチャー」と「AIスタートアップ」でインターンで修行中。2020年4月からwebエンジニアとして社会人生活スタート。

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