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投稿日:2018年12月01日

【電気電子工学】変圧器のL型等価回路について解説してみた

変圧機ってそもそもなに?

文字通り、交流電圧を変換させる機械のことを指す。

 

変圧器が作られた背景

エジソンが送電線を家庭に引いて、電灯をつけたのが一番初めの照明電化であったが、直流方式のため。送電線の電気抵抗が大きく、大きな電圧降下を招いた。ここでテスラは交流方式を利用して、電力を送る際、一度、高電圧に変換し、電圧降下を避ける方法が主流になった。よって高電圧に変換するために変圧器が必要になったという背景がある。

 

原理を簡単に説明する

一次巻線に対して、交流電圧をかけると、交流電流が流れる。交流電流によって交流磁界が発生する。磁界が貫くように二次巻線を設置すると、誘導電圧が発生する。各巻線の巻き数を調整することで、各巻線にかかる電圧を調整することができる。これが変圧器の原理である。

 

L型等価回路とは?

変圧器は磁路(磁束の通過する経路)を形成する鉄板中の損失を無視すれば、相互インダクタンスMで一次と二次回路が結合された電気回路で表すことができる。この回路をL型等価回路という。

 

回路図

 

 

(*左側が一次回路, 右側が二次回路)

 

r:コイルの抵抗

x:コイルのインダクタンス

a:巻線比

Zl:負荷

b0:セサプタンス

g0:コンダクタンス(鉄損を表す)

 

無負荷試験

二次巻線を開放(電流を流れないようにする)して、一次巻線に通電する試験。I’2に電流が流れないので、励磁電流、I0のみ流れる。すなわち入力電力は全てされることになる。よって、

 

 

励磁コンダクタンス

 

$$
g _ { 0 } = W _ { 0 } / V _ { 0 } ^ { 2 }
$$

 

励磁セサプタンス

 

$$
b _ { 0 } = \sqrt { \left( I _ { o } / V _ { 0 } \right) ^ { 2 } – g _ { 0 } ^ { 2 } }
$$

 

の式でもとめることができる。

 

短絡試験

二次巻線の端子を短絡して、二次巻線側の回路に通電する試験。よって励磁電流はほぼゼロになるので無視できる。また入力電圧はr1+r’2の部分で消費される。よって

 

$$
r _ { 1 } + r _ { 2 } ^ { \prime } = W _ { s } / I _ { 1 n } ^ { 2 }
$$

 

$$
x _ { 1 } + x _ { 2 } ^ { \prime } = \sqrt { \left( V _ { 1 s } / I _ { 1 n } \right) ^ { 2 } – \left( r _ { 1 } + r _ { 2 } ^ { \prime } \right) ^ { 2 } }
$$

 

 

V1sは一次電流が定格電流I1nになるように低く調整されたものである。

 

 

損失

無負荷試験と短絡試験を行うことで、各パラメータが求められた。これは実は変圧器の主要な損失、鉄損と銅損をもとめたことに等しい。一応簡単に各損失をまとめる。

 

鉄損

磁路を構成する鉄心中に生じる損失。鉄心=ヒステリシス損+鉄心中の渦電流損 であらわすことができる。

 

銅損

一次巻線、二次巻線の導線中の抵抗で生じる損失

 

 

電動変動率

一次側のコイルの端子電圧が一定であった場合でも、負荷電流の大きさの変化により二次コイルの端子電圧が変化する場合がある。これを電圧変動率という。短絡試験で得られた素子の値を用いると計算で求めることができる。

 

一次回路の定格電流と定格電圧を用いて、定格インピーダンスを求める。

$$
Z _ { f } = V _ { 1 n } / I _ { 1 n }
$$

 

パーセント抵抗低下

$$
q _ { r } = \frac { r _ { 1 } + r _ { 2 } ^ { \prime } } { Z _ { f } } \times 100 \quad [ \% ]
$$

 

パーセントリアクタンス降下

$$
q _ { x } = \frac { x _ { 1 } + x _ { 2 } ^ { \prime } } { Z _ { f } } \times 100 \quad [ \% ]
$$

 

パーセントインピーダンス降下

$$
q _ { z } = \sqrt { q _ { r } ^ { 2 } + q _ { x } ^ { 2 } } \quad [ \% ]
$$

 

以上により電動変動率を求めることができる。

$$
\varepsilon ; q _ { r } \cos \varphi + q _ { x } \sin \varphi \quad [ \% ]
$$

 

最後まで読んで頂き
ありがとうございました。
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